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秩父札所のロゴに込めた思い

2024年に秩父札所では、「父」をモチーフにしたロゴを作成しました。

ロゴを作った経緯としては、外国人の数が増えていクことが期待されており、日本に住む巡礼者だけではなく、インバウンド需要も見据え、人目で秩父札所寺院や巡礼道が認識できるようにしたい。と考えていたためです。

今後は、秩父札所を訪れる巡礼者の道標として道標や看板などに設置しえいくとともに、関連商品などに使用していきます。

「父」にこめた思い

中国で最古の漢字辞典と言われる「説言解字」(慎許)には、父という文字の意味として「家長の率ゐて教ふる者なり。又(手)を似て杖を挙ぐるに従ふ」と記されています。これは、翻訳すると、次のような意味になります。
「父」という字は、家の長として率いて教える人のことを指します。また、手の形に似ていて、杖を持ち上げてそれに従う様子を表しています」
「父」という漢字には、杖を持つ形と記されています。

一方で、日本が誇る漢字学者である白川静の「字通」には、「斧頭の形+又」又というのは手という意味。斧鉞をもつ。指揮権を持つ人、その儀器。ト文・金文の字形は斧の頭部を持つ形である。王・土はそれぞれ鉞(まさかり)の刃部の形で、その身分を示す儀器によって、その人を示す。尊称として用いることも有り」と記されています。

札所連合会では、杖を持つという意味だけでなく、巡礼者が「観音様とともに歩み、衆生を導く」という意味を込めて「父」が菅笠を被り、杖をもつ、こちらの図案にしました。

札所の歴史

秩父札所は1234年に開創され、三十三ヶ寺からなり、順番が現在とは異なっていたことがわかっています。1500年前後に秩父札所を1ヶ寺増やして、西国三十三ヶ寺、坂東三十三ヶ寺と合わせて百ヶ寺を巡る「日本百番観音」という新しい巡礼道を創り上げました。
江戸時代には、江戸から訪れやすいように現在の順番に変更してからは、菅笠を被り、杖を片手に多くの巡礼者が秩父路を訪れました。現在では、都心からのアクセスがよくなり車で訪れる人も増える一方で、歩くことが改めて見直されてきており、徒歩で巡礼する方が増えてきています。

秩父札所は、時代に合わせて変化を遂げてきました。そして、人々の巡礼スタイルも変化してきました。しかし、お寺の境内に一歩足を踏み入れれば「歩む」ということに変わりはありません。

令和時代になって初の総開帳(秘仏公開)が令和8年3月~11月に行われます。

秩父札所は、新しいロゴと共に、新しい歴史の帳を開き、歩んでまいります。

秩父札所連合会 合掌

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