萩野堂に伝えられた「萩野堂本尊並開基之縁起」天明元年(1781年)作によると、行基菩薩作といわれる本尊の聖観音は武甲山頂の蔵王権現社内に安置されていた。
村人が「とが池」の大蛇を退散させるため祈願したところ、その霊験があったので「とが池」を埋めて草堂を建て荻野堂と称し、ここに武甲山の尊像を安置したと記されている。
山姥の歯
卜雲寺の寺宝の山姥の歯は、行基菩薩によって捕らえられた武甲山の山姥が解き放たれた時に神仏に背かぬ、と誓いを立て歯を三本抜いて差し出したので、行基はそれに本尊を刻んで安置したという言い伝えが残っている。