御詠歌 補陀洛は 岩本寺と 拝むべし 峰の松風 ひびく滝津瀬
民家の間を抜けると、田がひらけ野良道の先に本堂が見える。
春の桜の時期には本堂の墨色と淡い桜色の対比が美しい。
本堂は、弘化4年(1847年)に焼失したが、安政5年(1858年)に再建された。
本堂左手の観音堂は、明治3年(1870年)に秩父神社境内にあった蔵福寺から薬師堂を移築した。
軒には、みごとな海老虹梁の龍の籠彫を見ることができる。

子持石
「子持石」は、常泉寺の寺宝の一つで、本堂に安置されている。
妊娠中の婦人を思わせる形の石で、子どもの欲しい人がこの石を抱いて願をかけると
子宝に恵まれるといわれている。
長命水
本堂手前左に井戸があり、その泉水は万病に効くと伝えられている。
この寺の住職が病に伏せっていると、
夢枕に観音さまが現れそのお告げにしたがって泉水を飲むと病はたちまち回復した。
そのことを村人にも伝え、長命水といわれるようになった。